2014年は良い年ではなかったです
前年の13年12月に軽自動車を中古で買い
実際に店舗に引き取りに行ったのは1月でした
車のおかげで私にとって横浜での仕事がし易くなりました
15年以上前ですがちょっと交通事故を起こしてしまい
免許取り消しの寸前まで行ってしまったので
それ以来、車には乗っていませんでした
1月3日の早朝、父に頼まれ
父と弟と警戒船の時以来久しぶりに一緒に仕事をしました
ミュージシャンのPVの撮影だったのですが
朝が早い事もあったので、前の晩から弟の家に泊まりました
その時に弟は仕事で悩んでいるようで
話を聞くぐらいだったのですが……相談に乗りました
弟には理解し難いことだったかもしれませんが
こうアドバイスしました
「この世界に自分のモノと言えるモノは何一つないんだよ」
何一つ無い、自分が所有していると思い込んでいるモノ全て
購入した車も、建てた家も、自分の妻も子供も恋人も
何もかも全て
弟は青ざめたような顔で
「そんな訳ないじゃん」と声を荒げたのを覚えています
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経済的に裕福で持ち家があって有能な妻や子供がいて
才能、能力に恵まれて仕事としても実績を積み重ねている
こうした満たされた立場にいる人からすると
「それは、持たざる者の妬みだよ」と言うのかもしれません
それでも更に加えて言うなら
「自分の健康や命でさえも自分のモノではありません」
例えば「自分の命でさえ自分の自由にはできない」と言われ
「いや!そんな事はない、それを証明してやる!」と言って
自分で自分の命を絶ってしまう人なんているんでしょうかね?
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更新講習を始めて間もない頃は
父や弟、叔父さん等、身内や知り合いにも来てもらいました
基本的にUYフラッグにて免許取得されたお客さんを中心に
知り合いばかりでなく多くの方の免許を更新を行っています
2014年4月に弟は亡くなりました
亡くなる数日前に弟に頼まれていた新免許は
告別式の時に弟の棺の中へ入れました
しばらくは悲しみと同時に怒りも感じていました
20代の頃までは、見返りなんて一切求めず
時間や労力を割いて弟が困っている時は必ず助けました
そんな人はあまりいないですよね
だいたい、その人との関係性や自分の生活
将来や損得を天秤にかけて、手を貸すか否かを判断しますね
弟に関しては駆け引きの思考などありませんでした
でも弟が何かをしてくれた事はなかったんですよ
何かしてくれても必ず条件がありました
私は意識高い系ビジネス用語みたいなのは大嫌いなのですが
「Give & Take」「Win-Win」という言葉に嫌悪感を覚えます
多くの人が毛嫌いするように
実は私もそういう類の人間が嫌いだったりします
その年の春、管理者が不足で講習会を一度中断しましたが
オフ会で直接お会いして講習に興味を持っていただいた方や
みづはのオーナーさんご夫婦にも資格を取って頂き
なんとか続ける事はできました
秋にみづはの乗合運航の為に日本橋へ向かう途中
水の上に浮かんでいる人らしきものを見つけました
小型船舶の仕事を始めて17年目で初めて
亡くなった方を水上で発見しました
急いで船内で仕事をしていたオーナーさんに伝えて船を接近させ
私はボートフックで手繰り寄せ、オーナーさんが警察へ連絡しました
発見した時の状況と残そうと思い写真を撮っておきました
普通はカメラで亡くなった人を撮影なんてしませんよね
でも第一発見者としては
後々警察で聞かれた時の事を考えて撮っておくべきです
気持ちが動転していると、どのような状況だったのか
どのようなカッコをしていたのか忘れてしまいます
過去の状況というのは脳内で加工されてしまいますから……
今でもその画像ファイルはPCの中に残っています
後でいろんな方から、こんな感じの事を言われました
「それは悪いことじゃなくて、あなたが見つけたのは良かった」
私も悪いことのようには捉えていません
人と人との繋がりはいろいろで
良い人もいれば、そうでない人も……
生きている人もいれば、そうでない人も……
私と出会って良い人もいれば……
ふと、私と出会わなければ良い人というのはいるのだろうか?
そして「私と出会わなければ良い人と言うのは、どんな人だろう」
と思いますね